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***心模様***

気分障害と軽度認知障害を持つ妻とそれを介護していく夫・そして2人の子供たちの介護へむけての取り組みなどを綴っています。また、周りの同世代の介護・高齢者のお話も時々呟いていきます。

買い物マニアになっていった母。

私が1歳になるくらいだろうか。父はアロハ・母はムームー(ワンピース)・私はお気持ち程度のビキニで揃いの布地で作ったものを着ている写真が実家にある。お金がない頃で(当時の公団に当選して転居したばかり)母が作ったものだ。洋裁も和裁も自学で、型紙を作ったりして、私が小学校のうちは母が殆ど作っていた。「買うより作る方が安かった」時代でもある。機械編みもよくやっていた。手編み・レース編み…手芸が好きな人だった。

白内障の手術をしてからはもう、ミシンも使わなくなって、楽しみが洋服を買うことになっていった。父が年金を貰い始めた10年のうちは、企業年金があったので優雅な老後を過ごしていたのだが、今は一般の年金受給者である。

 

父が「買った服の数が相当な量で、かといって処分するわけにもいかないし、どこかに隠してあるかも知れない」と先日、下も確認した上で話し出した。正月に遊びに行くと「洋服をあげる」と、全く趣味の合わないものを渡されることがあった。孫である子供は以前記したが、それを浪費だと思って注意はしたと聞かされている。

 

母が服を買う店は同じ。何年も通っている年配向けの店だったのだが、怪我をするまでの間に何度訪れて買ったのだろう?父に言わせれば「高いバッグ(ブランドではない)もある」そうで、買い物に対する執着が垣間見えた。

店にすれば上客だっただろう。必ず買って帰るのだから。親戚づきあいで旅行に行っていた頃ならともかく、この1年弱はそういった交流も減った。100均へもよく行っていたそうだから、実家にある”無駄なもの”は相当あるだろう。

 

誰かが来れば何かをあげたいから買っておく。

それが来客が多かった父の現役時代の常だった。

今はそれほど人は来ない…。寂しさの裏返しだったの?

 

入院して夏物のパジャマが足らないと父が下と一緒に買ってきた。サイズが合わなかったのも気に入らないと文句を言っていた。「あのね。お父さんが一生懸命選んできてくれたんだよ。今はこれを着て、お買い物に行けるようになったらまた、一緒に行きましょ。うちの旦那さんが車で連れて行ってくれるわよ」と話すと何となく納得をした。

 

今、こうしてお盆休みの間に起きたことを綴っているが、父が元気でいることが私たちには何よりの救いなのだ。50年以上連れ添ってきた、大波小波を共にした老夫婦。父は毎日病院へ通って母の様子を「洗濯物を取りに来た」と様子を伺う。これが逆だったら、間違いなく私は介護減職をせざるを得なかっただろう。この先は下が早々来ることはできない。週に1日、夫に連れて行って貰って病院で母と話をするしかできなくなる。