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***心模様***

後期高齢者になった両親の老々介護・それを支えていくこどもたちのお話が主です。スピンオフとして私の趣味の写真などを載せていきます。

退院した日からせん妄が復活した理由。

退院当日に下が父・母と分けて電話で話を聞き、メールやら電話を私にくれた。

”せん妄が復活した”

”父が怒鳴ることが増えて喧嘩になっている”云々。軽快して退院したと思っていたので、現実はこうなのか?と疑問符ばかりの内容だった。

当の母は下に、「退院したいから入院中は先生の言うことを聞いたし、お父さんの前でも我儘を言わなかった」「私はお父さんが嫌いだけど、行くところがここ(自宅)しかないから、余り言わない。でも意地悪したくなっちゃうのよね」「親戚の●さんは私のことを叱るけど○さんは聞いてくれるから●さんは嫌い」と言ったとか。せん妄状態の時に泣き出すのは変わらない。この話を「あのね。今お父さんがいないから内緒ね」と下に打ち明けるなんていうのは…知恵がなきゃできないことだと正直思った。それで、「お母さん、嘘をついていたんだ」と愕然とする下に、「嘘をつくだけの能力が戻ったってことじゃないの?幼い子がそうやって知恵をつけていくように」と私は答えた。下には意外な回答だったようだが、話を聞いていると、幼児~小学生の行動パターンに似てはいないか?と、我が子のことを思い出すと理解できてしまう。

 

母の幼少期は悲惨なものだった。だから「ちいさなおうち」が唯一の居場所であり、今、75歳を過ぎた後期高齢者となってからは「わたしが我儘を言える大事な場所で(この後はせん妄になるが)誰か他の女が来ているのは許せない」と、自宅に帰って思い出してしまう。それでも自宅の周りには親しい人もいる。何よりも電話を自由にかけられる。目の前には親戚の連絡先がぶら下がっているのだから。

 

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病院からの話を伺ってきた。それは当初に主治医から聞いたことと同じで、本人が希望しているし、自宅介護は可能であろうという判断である。

ここで問われるのは介護力である。

家族看護選書 第4巻 在宅での家族への看護|書籍紹介|看護系の書籍、雑誌、セミナーは株式会社日本看護協会出版会

 

せん妄状態が一番取れにくい病態だそうだ。今が振幅の小さい状態に戻り、入院前は大きく振れて下にさがる時間もレベルが少なかった。それが直接介護をしていた父の限界であり、この振幅がちょっと高くなった時点で担当医に相談をする(受診する)ことが望ましいのだと言われた。

介護力の中には子供がどこまでできるかということも含まれる。またその家族の在り様によっては、誰に何を話せばいいか(キーパーソンの問題)もあろう。私たちは父を第一にし、父が根をあげだしたところをきっかけにして訪看を入れるべく画策をしている。あくまでも「おれ、きついよ」と言い出した時点での話で、訪看を入れた方がよさそうかどうかは今後、担当医が判断し、父の意向を組む…だったのだが、ちょっと父が変わってきた。

 

昨日、父と電話で話すことができた。その中身の一部は後日記載するが、「やっぱりきついよな」と一言。下が昨日母と話している時に家事の件で父が怒鳴ったらしい。「入院している時とは違う。治ってるのか?」と。「心の病気はすぐに治るものじゃないよ。お父さんがきついと思ったら専門の看護師さんに来てもらうこともできるのよ」と話を切り出すと、「そのこと、考えてたんだ。おれが必要だと思ったら自分で連絡をしてみようかと思っている」そう。彼は過去を捨てきれていない。現役時代に仕切った仕事への誇りこそが今まで父を奮い立たせていた。そして限界も段々と分かってきた。

 

母が信頼する○さん(叔母)と父が同じことを私に言った。

「仕事で忙しいかもしれないけれど、たまには実家に顔を出してあげて」

「仕事の帰りに飯でも食いに来いよ」

そろそろ職場に時間調整をお願いする時が来たようだ。