***心模様***

後期高齢者になった両親の老々介護・それを支えていくこどもたちのお話が主です。スピンオフとして私の趣味の写真などを載せていきます。

【Another Care】施設を嫌う親御さん。

子供たちが独立してそれぞれの道を歩んでいるのを喜んでいた親御さんも歳を取る。それは私の母の変容と同じものがある。違うとすればその方は自営でバリバリ仕事をして引退したことだろうか。

引退後は旅行に行ったり、子供たちや孫と会うことを楽しみにしておられたが、歳を重ねて動くことが思うようにならなくなり、家からも出る機会がなく、心を病んで入院している。

 

問題なのは同じ病院にいられる期間が90日であることで、お子さんたちは「もう独居は無理だ」と判断して、地元の施設(いわゆる高級有料)を探し当てた。ところが親御さんは見学に行った時に「こんなところは嫌だ!」と拒否をしてパニック発作を起こしてしまった。

 

これでは施設も無理じゃないか。鍵を開けて出てしまうんじゃないか。

生涯を病院で過ごすしかないのではないか。

お子さんたちは頭を抱えてしまった。

もう在宅は無理なのははっきりしている。そして介護力の問題を問われた時に、1人に過度の負担がかかり、きょうだいの中で諍い(何で自分のほうばかりなの?という)が生じてしまう。

それを打開するために知人は自分の住まいの方での施設を探していたが、地元すら無理だったら余計に無理だという壁にぶち当たってしまったわけだ。

 

親御さんは叫んでいる。「終の棲家はここなんだよ!」と。親御さんの人生は詳しくは知らないけれど、土地を変えたらもう、心の均衡も取れなくなるだろう。

 

デイサービスにも参加していた親御さんは周りの利用者さんと自分が違うんだという認識を持っているだろう。母もそんなところがあるし、母については慣れるまでに3か月以上かかった。デイのスタッフさんがよく見ていてくださって、私なんかよりも”今の母の移ろい”を感じ、適切なプランを立ててくださっている。

 

私たちもどちらかに何かがあった時のことはそこはかとなく考えているだけに、親御さんとお子さんたちの苦悩を他人事には思えなかった。